子どもの昼寝はなぜ必要?昼寝をすることで得られる効果とは

小さな子どもにとって、昼寝は夜の睡眠と同じくらい大切なもの。実は昼寝には、子どもの成長に欠かせないさまざまな効果があるのです。
今回の記事では、なぜ子どもに昼寝が必要なのか、昼寝をすると得られる効果と合わせてご紹介します。

子どもに昼寝が必要な理由は?

子どもにとって昼寝は体や脳の疲れを癒すだけでなく、記憶力の向上や、情緒の安定にも重要なかかわりを持っています。子どもが日中に様々な刺激を受けた脳をクールダウンし、一旦リセットすることで、再び元気に活動できるようになるのです。

子どもに必要とされている睡眠時間は生後7ヶ月ごろが11~14時間、3歳なら11~12時間といわれていますが、夜にこれだけの睡眠時間を取るのは難しいもの。そのため、昼寝をして必要な睡眠時間を補うことが必要なのです。

また、小さな子どもを育てている親にとって、子どもの昼寝中は貴重な休息時間となります。
昼寝をさせている間に心身を休めることは、育児を続けていくうえでとても大切です。
昼寝は子どもだけではなく、親にとっても重要な時間なのです。

昼寝をするとどんな効果がある?

「寝る子は育つ」と昔からいわれていますが、実際に子どもが昼寝をすると、たくさんの良い効果が得られます。

体力の回復

たくさん走り回ったり遊んだりしたあとに昼寝をすると、体の疲れを取ることができます。

脳の疲れを取って情緒がおだやかになる

子どもの脳は、起きている間にさまざまな刺激を受けています。刺激を受けて脳が疲労すると、かんしゃくを起こしたりぐずったりしやすくなりますが、昼寝をすることで疲労を回復することができるのです。
脳の疲れが取れると、情緒がおだやかになり、機嫌よく過ごしやすくなるでしょう。

記憶力がアップする

アメリカのマサチューセッツ大学で3~6歳の子どもを対象におこなわれた研究によると、「昼寝あり・なしでは昼寝ありのほうが記憶力向上に効果がある」との結果が出ています。
昼寝をすることで脳の記憶領域が整理されるため、パフォーマンスが向上するのです。

免疫力の向上

睡眠中には「メラトニン」というホルモンが分泌されます。このメラトニンには、体の免疫力を向上させてくれる効果があるのです。体の抵抗力を正常に保つためにも、昼寝は重要な役割を持っているといえるでしょう。

昼寝は子どもの成長や生活リズムの形成に不可欠!


昼寝の時間は子によってかなり個人差があるため、たくさん寝る子もいれば、ある程度の年齢からは昼寝なしで過ごすという場合もあります。また、昼寝の時間帯にも個人差がありますが、生活リズムが極端にばらばらでない限りは心配する必要はないでしょう。

子どもに適切な時間の昼寝をさせると、生活リズムが安定しやすくなります。
昼寝をしすぎて夜寝るのが遅くなるようであれば、適度なタイミングで起こしてあげたり、日中の活動時間を調整してあげたりするとよいかもしれません。
午前中にたっぷりと外遊びをさせてあげて活動量を増やすと昼寝がしやすくなるほか、日光を浴びることで夜の入眠がスムーズになる効果もありますよ。

また、質のよい睡眠のためには昼寝をする部屋は少し暗くして、落ち着いた雰囲気で寝かしつけをするのもポイントです。子どもの様子を見ながら、良質な昼寝がとれるように環境を整えてあげましょう。