包丁の研ぎ方をマスターしよう! 砥石の種類からコツまで

包丁は料理の必需品。日常的に使用しているものの、そのお手入れが満足にできている人は少ないといいます。研がなくても切れるから…とお手入れせずに使い続けていると、思いのほか時間がかかったり、見栄えに差が出来てしまったりするものです。
そこで今回は、包丁の研ぎ方について、コツや砥石の種類の紹介も含め解説していきます。

砥石の種類と選び方

一般的に市販されている砥石は以下の4種類です。
1.荒砥石(#120~600)
主に刃が欠けてしまった「刃こぼれ」用に使用するもので、表面がザラザラした粒子の粗い砥石です。研ぐ力が非常に強く、家庭で使用する頻度は少ないでしょう。
2.中砥石(#800~2000)
最も家庭用として使用されている砥石で、日常的なお手入れに使用します。家庭で1つ用意するならこちらの砥石になります。
3.仕上げ砥石(#3000以上)
中砥石の後に仕上げとして使うものです。表面がなめらかで、中砥石のみを使用した時に比べて、包丁の切れ味が良くなります。
4.面直し砥石
砥石をお手入れするためのもので、砥石の表面を平らにするためのものです。砥石に凹凸ができた状態では包丁が上手く研ぐことができないため、砥石を使うたびにこちらを使用して表面を平らにします。

包丁を研ぐタイミングは?

包丁を研ぐタイミングは、使用する頻度によっても異なりますが、一般的に月1~2回が目安です。トマトを切った時に、皮に包丁がすんなり入らずトマトが潰れてしまったら、研ぐタイミングです。

包丁の研ぎ方

1.まず砥石を10~20分程度水に浸します。砥石によって浸す時間が異なりますので、取扱説明書で確認しましょう。
2.包丁の根元(柄に近い部分)から研ぎます。包丁をしっかりと握り、砥石に対して45度の角度で包丁を置き、刃の根元部分を親指で上から押さえます。
3. 10円玉2枚分程度包丁を傾け、刃の部分だけが砥石に当たるようにします。
4.左手の指先を包丁に添えて包丁を押し出し、砥石の上を滑らせていきます。
5.戻す時は力を入れずに軽く戻しながら、大きなストロークで砥石全体を使って研いでいきます。
6.3~5回程度研いだら、左手を添えている場所を隣にずらし、同様に研いでいきます。
7.包丁の先端部分は、カーブに合わせて位置を変えて研いで行きます。
8.裏側も同様に研ぎます。

研いですぐの包丁は金属臭が気になることがあります。半日置いてから使用しましょう。

研ぎ方のコツは?

・研いでいる際に角度が変わらないよう、指でしっかりと固定した状態で研ぎましょう。
・根元部分からはじめ、少しずつ指をずらしていくことで均等に研ぐことができます。
・研いでいるうちに出るドロドロの水は、取り除かないようにし、砥石の表面が乾いてきたら水をかけましょう。

砥石のお手入れ(面直し)のやり方

包丁研ぎが終わったら、凹んだ砥石の平らに削るお手入れをしておきます。凹んだ部分を確認しておき、面直し砥石を使い、砥石の表面を円を描く様にこすり、凸部分を削ります。
ステンレスの定規などを当てて、表面が平らになったかどうかを確認します。最後に流水で良く洗い、十分に乾かします。

包丁の研ぎ方や砥石の種類について、解説いたしました。道具を整えておくことは、それを使用して作るものの出来栄えをも左右します。常に切れ具合を確認し、良いコンディションに保っておきたいものですね。