夏場は要注意! 子どもの脱水症状の見分け方

お祭りやプールなど楽しいイベントが盛りだくさんの夏ですが、心配なのは子どもの脱水症状ですね。子どもは遊びに夢中になるとのどが乾いていることに気づかないこともあるので、そばにいる大人たちが注意して見ている必要があります。
そこで今回は、子どもの脱水症状の特徴や見分け方、また対処法や予防法などもご紹介します。

子どもは特に注意が必要? 子どもの脱水症状とは

私たちの体のほとんどは水分からできています。通常は体の外へ出ていく水分と、体の内へ入ってくる水分とはバランスが保たれていますが、大量の汗をかいたり、下痢や嘔吐で大量の水分が失われたりすると体内の水分量のバランスが崩れ、脱水症状が起こります。
では、大人よりも子どものほうが脱水症状を起こしやすいというのはご存知ですか? なぜ子どものほうが脱水症状を起こしやすいのかというと、子どものほうが体内の水分量が多いからです。一般的な体重あたりの水分量は、成人が約60%だといわれているのに対し、子どもは約70〜80%と割合が高くなっています。子どもは発汗機能など体温調節機能が未発達なうえ、代謝が活発で汗をかきやすいため多くの水分を失い、脱水症状を引き起こしやすいのです。

子どもの脱水症状の見分け方

体内の水分が失われることで起こる脱水症状は、近くにいる大人が子どもの発するサインに気づいてあげることが大切です。
子どもが脱水症状を起こしているかどうかの見分け方として以下のようなものがあります。

・不機嫌もしくは元気がない
・顔色が悪い
・唇や舌が乾いている
・泣いていても涙が出ない
・汗をかいていない
・おしっこの量が減る、もしくは色が濃い
・手足が冷たい

このような症状が出ている場合は、脱水症状の初期段階にあるかもしれないので、経口補水液などで水分を補いましょう。
経口補水液は、水と砂糖、塩があれば簡単に作ることができます。作り方は、500mlの水に砂糖20g(ペットボトルのフタすり切り3杯)と塩1.5g(ひとつまみ)を溶かすだけです。
ただし、嘔吐してしまう場合や意識障害、けいれんなどの症状が見られる場合には、重症化している可能性があるので、すみやかに医療機関を受診してください。

子どもの脱水症状の予防法は?

こまめな水分補給を心がけよう

水分補給は脱水症状を予防するうえでとても大切なことです。子どもはただでさえ汗をかきやすいので、気温の高い夏場は要注意です。子どもが水分を欲しがっていなくても、こまめな水分補給を心がけましょう。通常の水分補給は麦茶やミネラルウォーターなどで十分ですが、特に汗を多くかいたときには経口補水液が望ましいでしょう。市販のジュースやスポーツドリンクは、糖分量が高く塩分量が低いため、脱水症状の予防にはあまり適していません。

夏場の外遊びはほどほどに

どんなに気温が高くても子どもは遊びに夢中になってしまうものです。そのため、のどの乾きに気づかないことも多いので、大人がしっかりと見ている必要があります。また水分補給とともに、日差しが強い日はこまめに日陰で休憩をとるようにしましょう。

室内でも温度管理をしっかりと

脱水症状は屋外だけでなく、室内で起こることもあります。夏場の室内温度は子どもが過ごしやすい26〜28℃に設定してあげましょう。


子どもの脱水症状には周りの大人が気付いてあげる必要があります。子どものサインを見逃さないよう、また水分補給も忘れずに、元気に遊ばせてあげてくださいね。