夏のレジャーに備えて知っておこう! アブに刺されたときの対処法と予防法

夏のアウトドアで油断できないのが、虫によるトラブルです。虫に刺され腫れたけど、痛みが強く蚊ではなさそうなどといった場合は、アブによるものかもしれません。
蚊や蜂に関する情報は知れ渡っていますが、アブに刺された時にどうしたらよいのかは、意外と知られていないようです。そこで今回は、アブとはどのような虫でどんな場所にいるのか、そしてアブに刺された時の対処法や予防法について紹介していきます。

アブとは

アブとは、ハエ目(双翅目)ハエ亜目(短角亜目)の総称で、形も色もさまざまな種類が存在しています。一般的に知られているアブは、ハエを大きくしたような姿で体長8~30mm程度。腹部には縞模様があります。
日本で生息が確認されている100種近くのうち、人を襲うアブは約10種類だと言われており、吸血するのはメスのみです。また、人を襲わないアブのなかには、アブラムなどの害虫を捕食してくれるアブや、ミツバチ同様に植物の受粉を助けるハナアブと呼ばれるものもいます。

アブに刺されるのはどんな場所?

アブは春に幼虫からさなぎなり、7~9月に成虫として活動します。幼虫は、自然豊かで綺麗な水のある場所でしか生息できないため、梅雨の時期から湿気の多い森や林、川や湖などに多く見られます。
普段は、昆虫の幼虫などの体液を餌としていますが、家畜や人間のいる場所まで飛んでくることがありますので、自然の中で釣りなどのアウトドアレジャーを楽しむ際は、注意が必要です。

アブに刺された時の対処法を知っておこう

アブはハチのような毒針は持っておらず、皮膚を噛んで出血させて血を吸います。アナフィラキシーショックの危険性はほぼありませんが、刺された患部は腫れ、痛みや痒みの症状が現れます。これはアブが噛む際、流血を促す成分を患部に入れるためなので、なるべく早く患部を手で搾り、水で洗い流すことが大切。放っておくと、体内のヒスタミンが過剰に働き、腫れがどんどん増して固くなり、痛みも酷くなっていきます。
水で洗い流した後は、保冷剤等で冷やし、抗ヒスタミン薬を塗ることで、痛みや痒みを押さえることができます。決して、患部を掻きむしることはしないようにしましょう。抗ヒスタミン成分は、市販の虫刺され薬にも含まれているので、効果が期待できます。
もし、発熱を伴ったり痛みが数日経っても引かない場合は、病院で診察を受けるようにしましょう。

アブに刺されないようにするには?

アブ対策として有効なのは、アブに対応する虫除けスプレーと蚊取り線香です。また、アブには黒や茶色、熱を発するものに集まる習性がありますので、白っぽい色の長そで長ズボンなどを着用し、素肌が露出している部分に重点的に虫よけスプレーを塗布しましょう。
虫が嫌がるハッカ油を服にかけるのもおすすめです。メンソール効果で涼を感じながら虫除け効果を得られます。また、テントを張るなど拠点を決める際は、なるべく湿り気のない場所を選ぶのもよいでしょう。
アブによるトラブルに遭わないよう、しっかり対策してアウトドアレジャーを楽しみましょう。